アンコン男声

投稿者: | 2023年2月5日

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1月29日、昭和基地が開設されたこの日、南極よりは暖かく晴れたこの日に、栃木県ヴォーカルアンサンブルコンテストが開催された。会場は栃木市栃木文化会館で、2021年から岩下食品がネーミングライツを購入し、現在はとちぎ岩下の新生姜ホールという愛称となっている。

フランツ・ビーブルの『アヴェ・マリア』。拍も和音もシンプルで誤魔化しが通用しない実力勝負なこの曲に正面から取り組んできた。ピッチとフレーズ感に苦心しながら、一進一退の練習の末、本番を迎えることになった。
今回私たちは明確な指揮を設けず、お互いの呼吸で音楽を奏でることを心掛けた。アインザッツ、拍子の感じ方、かけあいの間……最後の最後まで工夫を重ねた。

……つもりだった。ずれた。ずれてしまった。斉唱もコーラスの入りもずれてしまった。コーラスとトリオも息があってないし、みんないつもと全然違う……三和音が決まらない、言葉が揃わない……どうしようどうしようどうしよう……
だが、ここから怒涛の巻き返しが……!

………残念ながらそんな展開はなかった。ぶっちゃけ上で書いたことは結構脚色してるし、トリオのハーモニーは見事だったし、コーラスもしっかり持ち直してみせた。しかしながら、他団体はそれ以上の演奏を遂げたのだろう、私たち男声チームの審査結果は銅賞に終わったのだった。

ひとまず団員全員のこの4ヶ月の労をねぎらいたい。
それから練習を引っ張ってくれたパートリーダーの皆には感謝を伝えたい。姿勢、ブレス、口の形、カデンツ……地道な基礎練習によって純正律に基づいた和音の感覚が多くの団員の中に養われたはずだ。
しかし発声はまだまだ乖離が大きく、出席状況により各パートの音が大きく変わってしまい、あるべきハーモニーを見失いがちだったように思う。母音や響きの方向にもっと統一感が出れば、音楽の練度も加速度的に向上するだろう。多分。
それ以外にも各々課題が見つかったことと思う。私たち演奏も曲もまだまだだ……

次の本番は3月26日の秀華祭…ではなく宇都宮市民合唱祭。その先には全日本合唱コンクールが待っている。
自由曲は何になるだろうか。個人的にはメンデルスゾーンの世俗曲を推したい。軽やかで明るい音楽が宇唱には合うだろう。姉ファニーも合唱曲を残しており、姉弟の曲を組み合わせて違いを楽しむのも面白いかもしれない。
また、もし課題曲がG2のサンサーンスになるのなら、同じフランスの作曲家で少し後の時代に活躍したプーランクと組み合わせるのも良いだろう。宇唱では過去のアンコンにおいて、今年のM2にも選出されているアッシジをやっているが、混声ならクリスマスのための4つのモテットあたりを演ってみたい。

以上、自分のことを棚に上げつつ、好き勝手書いてしまったが、これからも仲間と一緒に楽しむ心を忘れず、真面目に音楽に取り組んでいきたい。

T.W.

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